2017年度 日販懇話会 開催
日本出版販売株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:平林 彰、略称:日販)は、5月16日、東京ドームホテルにおいて「2017年度 日販懇話会」を開催し、取引書店をはじめ、出版社、日販関係者あわせて481名が出席しました。
「日販懇話会」は、日販の経営計画やさまざまな施策などについて理解を深めていただき、取引書店・出版社と強いパートナーシップを築くことを目的として、毎年開催しています。
冒頭、平林社長が挨拶に立ち、2016年度の売上高概況報告(概算)を行いました。書籍・開発品の売上高が前年より若干上昇し、返品率も改善傾向にあるものの、雑誌の売上高は引き続き減少傾向にあることを示しました。さらに、書店や取次の経営を支える非正規雇用労働者の賃金上昇や、出版流通を支える運送会社におけるトラック運転手の高齢化や運賃収入減少といった輸配送問題が業界への逆風になっていると述べました。
こうした状況を改善するには、大量生産・大量販売の構造から、1冊を丁寧に売ることができる構造へと、出版産業を変革していく必要があると強調しました。次に、日販が目指すSCMの姿として、「見える化」と「確約」を掲げ、書店・出版社・日販の在庫の連携に取り組んでいくと述べました。
続いて、3名の社員より、2017年度の施策に関するプレゼンテーションが行われました。
最初にマーケティング本部長 兼 仕入部長 中西 淳一が、「『本』業で取り組む innovation」と題して日販の出版流通改革の振り返りを行い、Profit銘柄の拡大・時限再販の拡大・満数出荷の取り組みと成果について述べました。また、「本」の価値をさらに上げる取り組みとして、「科学道100冊」「いくつのえほん」といった企画についても説明しました。
次に、商品開発部長 安井 邦好が、本以外の商材で書店への来店動機を作る取り組みについて発表を行いました。文具や地方発の商材の展開、特定のコンテンツを軸とした「検定」やイベントの実施の事例を紹介し、これらの取り組みが集客につながり、本の売上にも好影響を与えられると述べました。
最後に、CRM推進部長 宮崎 聡が、人と本をつなぐ新しい個客体験について発表を行いました。今年5月にリリースしたスマートフォンアプリ「ほんらぶ」について紹介し、書店での買い物をより楽しく、便利にするための機能について説明しました。また、今年1月にデジタルハリウッド株式会社と共催した「書店体験を変えるIoTプロダクト HACKATHON」を取り上げ、入賞した3つのプロダクトのうち実証実験を開始した「Bookkey」「POPSTAR」の概要と、今後目指す取り組みについて述べました。
その後、公益財団法人日本サッカー協会 最高顧問 川淵 三郎氏を講師に招き、記念講演「夢があるから強くなる」が行われました。質疑応答では、来場者から質問が挙がり、盛況のうちに終了しました。
会場の外の展示場では、「科学道100冊」「いくつのえほん」といった書籍の主要施策のほか、2016年11~12月に開催した「ノラネコぐんだん」とのコラボカフェ「NORANEKO COFFEE」の再現イメージや、「ほんらぶ」「Bookkey」「POPSTAR」などの紹介を行いました。さらに、日販グループの日販コンピュータテクノロジイ株式会社が開発した「おえかきパラダイス」や「Pepper」を利用したアプリケーションも紹介され、来場者の関心を集めました。
会はその後懇親会に移り、参加書店・出版社との交流を深めました。
■展示場の様子
・「NORANEKO COFFEE」再現イメージ
・スマートフォンアプリ「ほんらぶ」
※「ほんらぶ」について詳しくはこちら
・Bookkey
・POPSTAR
・NCT「おえかきパラダイス」
■本件に関するお問い合わせ
日本出版販売株式会社 広報室 担当:小野
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