日販 2024年度 組織改定および人事体制について
日本出版販売株式会社（代表取締役社長：奥村 景二、略称：日販）は、2024年度（2024年4月1日～2025年3月31日）の組織改定および人事体制を決定しましたので、以下の通り、お知らせいたします。
当社は、グループ経営理念「人と文化のつながりを大切にして、すべての人の心に豊かさを届ける」のもと、持続可能な出版流通の構築を目的とした出版流通改革、グループ連携による書店価値の向上、豊かさを届ける新しい取次への変革に取り組んでおります。
2024年度は、2021年度からスタートした5か年中期経営計画の4年目にあたる年です。業界を取り巻く環境が一層厳しさを増していくなかで、出版流通改革は、これまでの成果と明らかとなった課題をもとに新たな改革に進む転換点を迎えます。加えて、各事業戦略においては、これまで計画段階として進めてきたものが実行フェーズに入ります。そのため、2025年度での中期経営計画完遂に向けて、戦略の実行スピードをさらに加速させ、成果の拡大と展開を実現することを目的に、以下の点をポイントとして組織改定を行い、それに伴う人事発令を実施いたします。
■執行役員制度と執行役員の役割
当社は、機動的かつフレキシブルな事業推進を目的に、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能の分離を図るため、執行役員制度を導入しております。執行役員は、従業員と同じ立場でありながら、経営と従業員の橋渡し的役となり、取締役が決定した事業方針に従って業務を執行する責任と権限を持ちます。取締役は経営としての役割により注力するなかで、執行役員はそれを支える存在であるとともに、各事業の先頭に立って組織を牽引し、戦略をスピーディーかつ確実に実行していく役割を担います。この度の人事では、各事業に執行役員を任命・配置することで、事業遂行のスピードアップと、早期の成果獲得を実現していきます。
■組織改定
1．書店価値向上のための豊かさを届ける取次への変革
エリアごとに存在する様々なニーズを事業活動に反映し価値提供を行うことで心豊かな社会づくりに貢献することを目指して、エリアマーケティングの強化に取り組んでまいりました。2024年度より、これまで蓄積してきたノウハウを活かしてお取引書店様へ一層の価値提供を行うため、各支店のなかにエリアマーケティング機能を実装します。これにより各支店では、既存の取次業務にとどまらず、地域資源の発掘や業態開発、グループ連携による価値創造など、書店価値向上のための様々なソリューションを縦横無尽に取り次いでいきます。
一方で、各地域の自治体や企業との協業も推進していくため、プラットフォーム創造事業本部内に地域事業開発チームを新設します。地域のパートナーと事業開発に取り組み、その街に暮らす人々に豊かな時間や体験を提供することを目指します。まずは一部のエリアで重点的に取り組むことで成功モデルを作り上げ、それを各支店と連携しながら、書店価値向上のためのソリューションとして全国の書店様に還元していきます。
2．出版流通改革次期計画の実行
持続可能な出版流通を構築し、街に書店様と本があり続ける心豊かな世界を未来に残し続けることをミッションに掲げ、出版流通改革に取り組んでまいりました。2021年度にスタートした3か年の当初計画では、書店様の粗利改善や業務DX推進のためのインフラ整備、配送コース再編などで一定の成果を上げたものの、スケールメリットの創出には課題を残しました。
またこの間、市場縮小はさらに加速し、書店様の収益悪化やそれによる閉店は止められておりません。一方で、社会的な要因もあり運賃や物流コストは増加し続けており、依然として出版流通は危機的状況にあります。
こうした状況を踏まえ、業界のみなさまと構造課題解決のための打ち手を模索し、手を打っていきます。引き続き流通改革推進部が社内のヘッドクォーターとなり、仕入・営業部門と物流部門をお取引先各社様のフロントと位置付けて、全社を挙げて改めて持続可能な出版流通の実現に取り組んでまいります。
3．組織体制の適正化と業務効率の向上
環境変化に合わせた組織体制の適正化として、中部支社と関西支社を統合し、中部・関西支社を新設します。これにより5支社体制から4支社体制になりますが、お取引書店様や地域との関係強化の観点から、最前線の接点である支店については現状の数を維持します。また仕入部と物流本部においては、業務効率の向上を目的に、一部組織の統合や係制の廃止を行います。
※組織改定および人事異動の発令日は2024年4月1日とします。
■本件に関するお問い合わせ
日本出版販売株式会社 社長室広報課 担当：吉野
TEL.03-3233-3829 FAX.03-3233-6045
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