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全国47都道府県の代表作が競う、
全国図書館員が選ぶ新たな文学賞「本の甲子園」設立
~第1回受賞作は2026年10月決定予定~

 日本出版販売株式会社(代表取締役社長:富樫 建、以下「日販」)は、一般社団法人ホンミライ(代表理事:今村 翔吾、以下「ホンミライ」)と株式会社図書館流通センター(代表取締役社長:谷一 文子、以下「TRC」)と共同で、全国図書館員が選ぶ全国47都道府県の代表作品を決める新たな文学賞「本の甲子園」を設立しました。
 同賞は、書店・図書館の連携強化、作家と地域の結びつきの強化を目指し、図書館と出版業界が共に手をとり、一体となって行う取り組みとなります。

■「本の甲子園」概要
 「本の甲子園」は、全国47都道府県それぞれからエントリーされた地元在住作家の本から各都道府県の公共図書館員と学校図書館員が地元代表作を1冊選出し、その後トーナメント方式で“試合”を行い、日本一の本を決める新しい文学賞です。トーナメント戦では、ランダムで選出された図書館員5名が各試合の審査員を務めます。
 大賞決定後は、「地元の出版文化を活性化する」ことを目的に、その地域の図書館と書店と作家が連携し、図書館や書店でのトークイベント、講演会、サイン会のほか、図書館内での展示、SNSでの発信などを行う予定です。

<選考概要>

項目 詳細
対象作品 47都道府県それぞれの地元に「在住」する作家による自薦作品 。
日本の小説(NDC分類913.6)に属する本で、発売から1年以内(2024年10月~2025年9月)に刊行された日本の小説。
※最新刊が2024年10月~2025年9月に刊行されている場合は、シリーズ第一作をエントリーすることが可能です。
※文庫の場合は文庫オリジナル作品のみ対象となります。
作家エントリー エントリー期間:2025年10月24日(金)~2026年2月28日(土)
申込URL:https://form.run/@honno-koshien-author
図書館員エントリー エントリー期間:2025年10月24日(金)~2026年2月28日(土)
申込URL:https://form.run/@honno-koshien-librarian
現在、公共図書館で図書館業務に従事している方、学校図書館で図書館業務に従事している方もご参加いただけます。勤務先の運営形態や雇用形態、司書資格の有無は問いません。
選考方法 全国の公共図書館員、学校図書館員が、「地元(ご当地)作家として勧めたい」「面白かった」と感じた本を選び投票。
勝敗決定 「本との出会いは縁である」という考えに基づき、各対戦はランダムに選ばれた図書館員5名の投票によって決定。
選考時期 2026年2月28日(土)        本賞に参加する作家・図書館員の募集締切
2026年3月2日(月)          選考委員(図書館員)向けZOOM説明会
2026年6月1日(月)          各都道府県の代表作品発表
2026年7月~9月          トーナメント戦(1~3回戦・準々決勝)
2026年10月20日(火)~22日(木)   準決勝戦・決勝戦(図書館総合展にて)
決定時期 47都道府県の頂点に輝く一冊は、2026年10月に決定予定。
発案者 今村翔吾
主催 一般社団法人ホンミライ
共催 株式会社図書館流通センター 、日本出版販売株式会社
後援 一般財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)
公益社団法人読書推進運動協議会

・本の甲子園 公式ホームページおよび公式SNSアカウント
 ホームページ:https://www.honno-koshien.com/
 X:https://x.com/honno_koshien

 ■発案者 今村翔吾の思い
全国47都道府県の図書館発 図書館員が選ぶ新しい文学賞をつくる
 約二万店あった書店の数はこの30年で半減し、今なお減り続けています。統計を取ったのは少し前のことなので、現在では九千件を割っているかもしれません。その内、教科書販売のみを行っている書店を除けば、八千件を下回っているとも言われています。
 また現在、書店が一店舗も存在しない市町村は約25%にまでなりました。これには様々な要因がありますが、出版業界の中では、常に図書館の影響も大きいなどと語られてきました。図書館が同じ本を複数購入することで、販売機会を失っていると主張する複本問題などが代表的な例です。また廉価版である文庫本は図書館に入れないように、出版業界から要請があったこともありました。つまり書店と図書館の間には、けして確執が無かった訳ではないのです。

 そのような中、文部科学省主導で令和五年から四度にわたって行われた「書店・図書館等関係者における対話の場」に、私も書店側の一人として参加させて頂きました。
 互いの主張がぶつかって一時は紛糾するも、一歩を踏み出す切っ掛けになったとは思います。
 しかしながら、現在の出版業界の取り巻く状況を鑑みれば、対話だけで満足している訳にはいきません。ゆっくりと構えている時はもう残されていないのです。

 出版業界の衰退は、必ずしや図書館業界にも波及します。私は鎖で繋がれた二艘の船のように思っています。さらに連携を進めねばならないと感じました。誰かがやってくれれば……残念ながらそれを待つ猶予さえもう無いと感じ、図書館業界の様々な人、企業に積極的に訪問、取材、また協力を要請してきました。
 大きな視野で図書館と書店の連携を進められないか。作家と地域の結びつきを強くし、各地での文化振興の一助にならないか。さらに作家にとってもステップアップの場にならないか――。
 そうして考えたのが、この『本の甲子園』です。図書館業界、出版業界がここまでスクラムを組むのは史上初となります。この新しい取り組みが、本を愛する全ての人、本の未来を守る力になると信じて邁進して参ります。

■一般社団法人 ホンミライについて
 本を通じて地域の発展に貢献したいという思いを胸に、人と本を、人と言葉を、未来に繋ぐ活動を事業目的としています。読書活動を推進するための本に関する講演・セミナーの開催をはじめ、県内学校園のオーサービジット事業、小中高学校等への本や図書カードの寄贈・寄付などの活動も行っています。

■株式会社図書館流通センターについて
 書誌データベース(TRC MARC)の作成と販売、図書館向けの装備付図書等の販売と、全国に約3,300館ある公共図書館のうち601 館で、業務委託と指定管理者等の図書館受託運営業務を行っています(2025年11月現在)。学校図書館の支援業務や、電子図書館事業やデジタルアーカイブ事業をはじめ、 軽自動車の移動図書館車LiBOON(リブーン)など、図書館に関わるさまざまな機器・用品等の販売も行っています。

■日本出版販売株式会社について
 出版物をはじめ、文具・雑貨などを書店に卸す出版販売を行う会社です。「人と文化のつながりを大切にして、すべての人の心に豊かさを届ける。」というグループ経営理念のもと、街に書店のある風景と、誰もが本と触れ合える環境を守ることを使命とし、出版物の卸という既存のビジネスの枠に捉われず、新しい書店の形や本を起点としたプロデュース事業など、人と文化の接点の創造に取り組み、全国津々浦々に豊かさを届けています。

■本件に関するお問い合わせ
本の甲子園実行委員会事務局 E-mail:info@honno-koshien.com