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2022年度 日販入社式を開催

 日本出版販売株式会社(代表取締役社長:奥村 景二、略称:日販)は、4月1日、本社5階会議室で2022年度入社式を開催し、役員が新入社員にエールを送りました。式典は、先輩社員からの歓迎メッセージの映像に続き、奥村社長の挨拶、そして新入社員代表による決意表明で締めくくられました。
 奥村社長の挨拶は以下の通りです。

【奥村社長挨拶(要旨)】
 入社おめでとうございます。日販そして日販グループへようこそ。みなさんと顔を合わせて入社式を執り行うことができて、とても嬉しく思います。
 先日、まん延防止等重点措置が全都道府県で解除され、社会の様子が変わってきていますが、日々の生活のなかで、様々な注意を払うことは引き続き必要です。先輩たちも日々感染対策に取り組んでいます。みなさんも十分に注意してください。

 今日みなさんにお伝えいしたいことは大きく2つです。1つ目は、「昨日まで、そして今日から」。2つ目は、「2022年の君たちへ」です。

 1つ目です。今日4月1日から日販は大きく変わります。
 まず、みなさんが知っている日販についてですが、簡単に言うと、「本を流通させる会社」です。本屋さんに行けば、いろんな雑誌や書籍、マンガや絵本が並んでいて、必要な情報を得たり、知的好奇心を満たしたりすることができます。日販という会社は、出版社様から商品を仕入れて、流通センターを通して全国の書店様やコンビニエンスストア様、図書館様などへその商品を届けることで、人々の生活の近くにいつでも本があるという姿を守ってきました。

 今、私たちは大きな変革期に差し掛かっています。みなさんもご存じのこと思いますが、紙の出版市場は年々縮小しています。売上が上がらないということはつまり、人々のニーズが時代とともに移り変わり、これまで届けてきた価値だけでは認めてもらうことができなくなったということです。だからこれからは、求められている価値提供に対応できる仕組みやルールに変えて、その上で、ビジネスの仕方も変えなければなりません。私たちは今、ちょうどそのステージにいます。

 新たな価値を提供していくために、私たちはこれまでも、本を中心とした新たな領域で、人々の心を豊かにするための付加価値を、様々な事業を通して提供してきました。みなさんに知ってほしいのは、私たちの仕事は、ただ物体としての本を届けるだけではなくて、本を通じたその先や周辺に生まれる空間、時間や体験を付加価値として、人々に提供するということです。組み合わせ次第で、まだまだ無限の可能性を秘めていると思います。
 この付加価値をもっと多くの人に届けていくためには、実際に生活している人が今何を好み、何を欲していて、何に不満をもっているのか、といったことを深く知って、その人たちの欲求を満たすモノやサービス見つけたり、創り出したりする必要があります。そしてそれらをビジネスに落とし込む。これこそが、はじめに「変わる」と言った、これからの日販のビジネススタイルです。

 変わるためには、不要なものを削ぎ落とすことも大事です。ただし、すべてをなくせばよいということではありません。生活者が必要としているものをきちんとマーケティングによって把握することで、古く不要な仕事をやめていきます。不易流行という言葉をみなさんにも大切にしてほしいです。

 そして、環境問題や社会問題への取り組みは、今や全ての企業にとって、当たり前のミッションです。私たちが取り組む出版流通改革も、これから力を入れていくマーケット起点のビジネスも、どちらもESGの観点で重要です。しっかり覚えておいてください。

 そんな大きな変化の渦中にいる私たちですが、オーセンティシティーを重んじるという姿勢は変えずにいたいと思います。自分らしく、飾らずに、真摯に、これからあらゆる変化が起こったとしても、この姿勢だけは貫いていきたいと思っています。

 2つ目です。2022年の君たちへ。ここまで話してきましたが、このあとようやく仕事を始めるみなさんにとって、一体何が古くて、何を変えていかないといけないかということは、すぐにはわからないと思います。まずは、目にするものが、本をただ届けるためだけの仕事なのか、そうではなくて付加価値のあるものなのか、それを見極めてもらいたいと思います。
 そして、本もサービスも受け取る人が満足できそうでなかったら、どうすればいいかを必死になって考えてほしいと思います。私たちはそう変わろうとしていますし、みなさんにもそれを期待しています。

 最後になりますが、私たちのパーパスとも呼べる日販グループの経営理念について、改めてその意味を、しっかり考えてもらいたいと思います。経営理念というのは、企業の理想の姿であり、判断基準であり、拠り所となるものです。それぞれ、自分のなかで腹落ちさせて、これからの仕事に励んでいってください。

 改めて日販への入社を歓迎します。これからよろしくお願いいたします。

■本件に関するお問い合わせ
日本出版販売株式会社 社長室広報課 担当:吉野
TEL.03-3233-3829 FAX.03-3233-6045
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