NIPPAN Conference 2024 開催
日本出版販売株式会社（代表取締役社長：奥村 景二、略称：日販）は、2024年5月14日（火）、東京ドームホテルにおいて「NIPPAN Conference 2024」を開催し、書店、出版社、文具メーカー、物流会社など、あわせて300社327名のお取引先様にご出席いただきました。
「NIPPAN Conference」は、日販の経営計画やさまざまな施策などについて理解を深めていただき、取引書店・出版社と強いパートナーシップを築くことを目的に毎年開催しています。
近年、新型コロナウイルス感染症の影響により、動画配信形式にて実施しておりましたが、本年は2019年に開催した「日販懇話会」以来、5年ぶりの集合開催となりました。
第一部の日販2024年度方針発表の冒頭では、日販グループホールディングス代表取締役社長 富樫建が挨拶に立ち、令和6年能登半島地震で被災された皆様へのお見舞いの言葉を述べたあと、2023年度のグループ決算の概算数値を発表しました。その上で、改めて日販グループの経営方針について、「新しい取次をデザインする」というコンセプトを掲げ、その意味として「コアの取次事業をイノベーションし、そこから機能拡張させることでグループの成長を確かなものにする」と表明しました。
最後に、日販の経営理念である「人の心に豊かさを届ける」を支えていたのは、昔も今も、これからも、地域のコミュニティセンターである書店であり、人と文化との接点を支えてきた社会インフラである書店が、持続可能な場所であることが、地域社会を豊かにすることにつながる、と述べました。
次に、2024年度の施策に関するプレゼンテーションが行われました。
まず、専務取締役 マーケティング本部長 中西淳一が、「持続可能な出版流通」と題して、街に書店と本があり続ける心豊かな世界を実現するために業界の皆様と取り組んでいきたいこととして「出版流通の持続」と「輸配送を取り巻く課題」を挙げ、日販は書店売上を創出する施策や、粗利改善、インフラ整備に取り組んでいくことを表明しました。
最後に、出版輸送の運賃は依然高騰を続け、その水準を荷主側が支払えなければ出版輸送から撤退せざるを得ないという状況を危惧し、あらためて出版社各社に協力を呼びかけました。
続いて、常務取締役 物流本部長 伊藤宏治が、「物流の将来計画」について発表しました。物流コストの増加、将来的な労働力不足、2024年問題への対応など業界における課題について述べ、「汎用的な機能」を持ち「物量に対して柔軟」な機械設備やシステムを導入し、さらに、高い生産性を誇るロボティクスなどの技術を取り入れることで、書店の売場の変化を支え、持続可能な物流を実現する、という物流再編のコンセプトについて発表しました。そしてその第一弾拠点であるN-PORT新座で得る様々なノウハウを、ほかの物流拠点にも展開して、大規模な物流再編に着手し、輸配送課題の解決とともに、持続可能な出版流通の実現へとつなげていくことを表明しました。
代表取締役社長 奥村景二からは、「日販が目指す未来」と題し、ここまでの話のまとめとして、出版流通の持続のために日販が本気で取り組んでいくこと、輸配送課題の解決について業界をあげて解決に向かいたいということ、そして、全国の地域社会・書店と一緒に新しいマーケットをつくりたいという３つのテーマについて言及しました。
そして最後に、日販が今年75周年であることに触れ、日販はこれまでも、これからも皆様と共に出版業界の未来を作っていきたいという想いと、75周年の感謝を込めて、業界のために全力を尽くしていくという決意で締めました。
会場の外の展示場では、「バズコレ」「キラティン」「いくつのえほん」といった販促施策のほか、文具・雑貨の「eHONTOMO」「ONE ECO PROJECT」や、「N-PORT新座」の拠点や設備、「ボイスフレンド」「ほんたす」などのDX施策について紹介を行いました。
販促施策
文具・雑貨
N-PORT新座
DX施策
第二部の記念講演には、日本コカ・コーラ副社長、タカラトミー代表取締役社長、新日本プロレスリング代表取締役社長兼CEOなどを歴任され、現在は5社の社外取締役を務めるハロルド・ジョージ・メイ氏にご登壇いただきました。「業績をV字回復させる秘訣～マーケティング・組織・仕事術の全て～」をテーマに、事例を挙げながらユーモアを交えてお話いただき、会場は大いに盛り上がりました。
その後、懇親会に移り、盛況のうちに終了しました。
■本件に関するお問い合わせ
日本出版販売株式会社 社長室広報課 担当：山田
TEL.03-3233-3829 FAX.03-3233-6045
E-mail: press@nippan.co.jp