日販 中国国家図書館と図書寄贈契約について調印
日本出版販売株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:平林 彰、略称:日販)は6月12日、中国国家図書館との間で行っている友好事業「日本出版物文庫閲覧室」に関する第8期契約調印式を新お茶の水ビルディング21階の銀座アスターお茶の水賓館にて開催し、平林社長と魏 大威 中国国家図書館副館長がそれぞれ図書寄贈の契約書に調印しました。
この友好事業は日中両国の相互理解と文化交流の促進を目的として、日本の国立国会図書館に相当する中国国家図書館(通称:北京図書館)との間で、5年を1期とする図書寄贈契約を1982年に締結したことからスタートしました。
翌1983年5月11日には、同図書館内に寄贈図書を収蔵する「日本出版物文庫閲覧室」を開設しました。以降、寄贈された図書は、この閲覧室内に保管、整理されています。これまで日販が出版社の協力のもと、7期35年間にわたって中国国家図書館に寄贈した図書は約31万冊、11億円相当にのぼっています。
また、図書寄贈とともに人的交流も盛んに行っております。中国国家図書館からの研修生を毎年2名、3か月間にわたり、日本に受け入れているほか、日販が組織する日本出版友好訪中代表団の派遣はすでに37回を数え、延べ480名の日本の出版人が中国国内を視察しています。
当事業は、中国における他国との友好事業のうち、当事者の一方が民間企業である事業としては、最も長く継続しています。
調印式の後には、協力出版社を招いた感謝会が開催され、平林社長が「日本出版物寄贈の友好事業が始まってから35年になります。これもひとえに出版社様のご協力の賜物であり感謝を申し上げます。漢字は中国で生まれ、日本に伝わってきましたが、日本で独自の文化を形成し、発展を遂げてきました。この友好事業を通じて、より多くの中国の方に日本の文化や技術に触れていただけるのは名誉なことであり、今後もこの事業を続けていきたいと思います」と挨拶しました。続いて魏副館長が「日本からの長年にわたる多種多様な文献の寄贈によって、数多くの中国の読者に日本文化を知ってもらう土台を作り上げることができました。これは友好事業を始めた先達が目指したものであるとともに、現在この事業を引き継いでいるわれわれの原動力ともなっています。日販および日本の出版社のみなさまに敬意を表し、心よりお礼を申し上げます」と謝意を述べました。
また魏副館長から、出版社を代表して株式会社集英社の堀内 丸恵 代表取締役社長に感謝状が贈呈されました。引き続き、堀内社長の乾杯の発声で感謝会が始まり、最後に、酒井 和彦 日販専務取締役の中締めで終了しました。
日販グループは友好事業と合わせて、中国における出版事業にも積極的に取り組んでおります。日本の出版物の翻訳制作を中心に行う現地法人、北京書錦縁諮詢有限公司を2004年に設立し、実用書・教育書・文芸書などを中心に出版活動を展開しています。
今後とも友好事業とともに、中国での出版ビジネスのさらなる拡大・発展にも努めてまいります。
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