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第41次日本出版友好訪中代表団を派遣
─6年ぶりの再開、文化交流と出版ビジネスの未来を拓く─

 日本出版販売株式会社(代表取締役社長:富樫 建、略称:日販)は、2025年9月22日から27日にかけて、第41次日本出版友好訪中代表団(団長:奥村 景二・日販取締役会長)一行11名を中国へ派遣し、中国国家図書館への表敬訪問および視察を行いました。

 同訪中団は、日販と中国国家図書館の日本出版物文庫閲覧室関係協議にもとづく交流事業の一環として、1983年より行っています。今回の派遣は第9期契約(2022年~2026年)更新後初、かつコロナ禍による中断を経て6年ぶりの再開となりました。人的交流が中断していた間も出版社様のご協力を得て、中国国家図書館への図書寄贈を継続しており、その相互信頼が訪中団再開につながりました。

 9月23日には中国国家図書館を表敬訪問し、「日本出版物文庫閲覧室」や併設の「典籍博物館」を視察しました。夜は陳櫻(チェン・イン)副館長より歓迎レセプションに招待いただき、文化交流のさらなる発展に向け、親交を深めました。陳副館長は挨拶の中で、「長きにわたる寄贈図書交流と人的往来を通じて、中日民間文化交流の重要なプラットフォームとなっています。今後もこの重要な文化プロジェクトの深化を推進し、中日文化交流・相互理解促進に力を注いでいきます」と、日販との長年の協力関係を高く評価した上で、今後の展望として以下の三点を提案しました。

1.  寄贈図書のリソース拡充による文献の多様性向上
2.  日本社会の文化・科学技術の最先端に焦点を当てた選書テーマの最適化
3.  スマート図書館分野などにおける専門的研修の深化と相互学習の強化

 これに対し奥村団長は、今回の招聘に感謝の意を述べ「今回の行程では、中国の最先端技術や物流を有する企業も訪問し勉強させていただく予定です。この訪中団はすでに40数年の歴史がある文化交流であり、時代に合わせ形を変えつつも続けていきたいと思います。陳副館長のお名前にある『櫻』の如く、桜が咲く時期に、是非日本でお会いしましょう」と応じました。

 その後、代表団は北京・杭州・上海の各都市を訪れ、紫禁城や烏鎮、豫園などの歴史文化施設を視察しました。また、コロナ禍で急速に進展した中国のIT・DX化を牽引するJD.com、百度(Baidu)等の企業を訪問し、出版業界における技術革新やIP展開の可能性について意見交換を行いました。上海においては、二次元コンテンツに特化したモール「南京東路百朕ZX創趣場」内の「SHONEN JUMP SHOP」や「POP MART」に長蛇の列ができるなど、日本のマンガ・アニメのIPが都市部の街中を席巻する様子を視察しました。

 なお、日販では1983年より人的交流の一環として、中国国家図書館からの来日研修生の受け入れも継続しており、2024年には6年ぶりに2名の研修生を招聘しました。今後も相互の人的交流を発展・継続させていきます。

【第41次日本出版友好訪中代表団】                                   
団長   奥村 景二(日本出版販売株式会社 取締役会長)
副団長  南條 達也(株式会社Gakken 代表取締役社長)
団員   谷一 文子(株式会社図書館流通センター 代表取締役社長)
     仲川 広樹(株式会社集英社 コミック販売部部長)
     江口 貴之(株式会社NHK出版 代表取締役社長)
     伊澤 亮一(株式会社小学館 マーケティング局ゼネラルマネージャー)
     島田 重輝(株式会社講談社 出版営業本部局次長兼雑誌販売部部長)
     小峰 広一郎(株式会社小峰書店 代表取締役社長)
事務局長 中西 淳一(日本出版販売株式会社 専務取締役)
事務局  南 光太郎(日本出版販売株式会社 マーケティング統括本部係長)
     井上  祥(北京書錦縁諮詢有限公司 総経理)

 

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