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日販「2015年新春を祝う会」開催

 日本出版販売株式会社(代表取締役社長:平林 彰、本社:東京都千代田区、略称:日販)は、1月7日、港区芝公園のザ・プリンス パークタワー東京で「2015年新春を祝う会」を開催し、書店、出版社、各種取引先および日販グループ関係者あわせて2,346人が出席した。

 会の冒頭、平林社長が挨拶を行った。要旨は以下のとおり。

 日販POS店の年末年始実績は、対前年で書籍90.8%、雑誌90.1%、コミック107.7%、全体では94.3%となった。大雪の影響もあったが、買上客数の減少が大きな原因で、大変厳しい結果であった。
 昨年を振り返ると、日販が進める出版流通改革における書店マージンプラス4%の目標は、現時点では残念ながら達成できていない。しかし、書籍返品率25%の目標については、共にこの目標に挑戦すると宣言いただいた72法人のうち、約4割にあたる29法人で返品率30%未満になっている。中でも、8法人は返品率25%未満を実現するなど、一定の成果を上げている。我々の掲げた出版流通改革は、歩みは遅いが、間違っていないと確信しているので、本年も引き続き取り組んでいく。
 2015年、日販は“「書店」から広がる新空間”をキャッチフレーズに、新たな戦略の方向性を掲げる。このキャッチフレーズには、「書店」を起点に、「個客」が満足できる空間を創っていこう、という思いを込めた。新たな方向性に向かうにあたり、書店が個客に提供している価値を4つの切り口で分類・整理した。(1)「知的、安心、信頼」など元来より持ち続けている価値(2)「確実性、早さ」など個客の求める利便性に対して不足している価値(3)「情報源」など他のサービスやツールの台頭により失われつつある価値(4)「楽しさ、居心地の良さ」など今後生み出すべき価値、の4つである。元来ある価値は引き続き維持し、不足している価値はより高めていく。
 そして、個客の感情に訴える“場”としての価値を高めるために「書店」という魅力的な空間を創る。また様々なメディアやツールと連携することで店頭へ誘導する仕掛けやイベント等を企画して、個客との接点を創ることで失われつつある価値を取り戻す。

 続いて、松信 裕 株式会社有隣堂代表取締役社長、古屋 文明 日販代表取締役会長、平林社長による鏡開きが行われた。乾杯に際し、来賓を代表して挨拶に立った松信社長は「書店の経営が厳しい要因のひとつとして、本の売上に対する書店のマージンが低いということがある。日販は、書店のマージンを上げ、書店という出版業界全体の売場装置を維持していくために、『PARTNERS契約』や『High-Profit企画』といった戦略を実行している。PARTNERS契約については、出版社の参加がもっと増えれば、書店としても大変ありがたい。
 今年は、日販と力を合わせ、売上の下降傾向から脱却して名実ともに反転攻勢の年となるようにしたい。本日お集まりの皆様とも同じ思いを共有し、共に日本の出版文化を守っていけるよう、頑張ってまいりたい」と述べた。
 その後、乾杯の発声で懇親会に入った。

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