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日販 「PARTNERSカンファレンス2012」を開催

日本出版販売株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:古屋文明、略称:日販)は、10月30日(火)、品川プリンスホテル アネックスタワー(東京都港区)にて、「PARTNERSカンファレンス2012」を開催し、書店・出版社・日販関係者あわせて340名が出席した。

会の冒頭、古屋文明社長が挨拶に立ち、「日銀が2か月連続で金融緩和策を打つとの報道がされたが、これは10年ぶりのことだそうで、従来元気だった企業も 厳しい状態に置かれている。書店店頭も非常に厳しい。2005年から2011年の日販のPOSデータを見てみると、最も落ち込んだのが2009年の △3.6%だった。しかし今年の4月から9月は△6.0%となっており、近年で最も悪い数字になっている。詳しく調べてみると、客単価は減っていないが、 客数が落ち込んでいることがわかった。これを受けて日販では集客力アップ、買上率アップ、高マージン商品による収益力のアップに向けた施策を展開してい く。また現在、店頭には不稼働在庫が4割もあるということも判明した。これを見直して、集客力を高めていきたい。本日のプレゼンテーションでは、これらに向けた具体策の説明を申し上げる。メリハリをつけて施策を展開していくので、ご協力をお願いしたい」と述べた。

続いて「出版流通改革の進捗報告と今後の取り組み」について、マーケティング本部流通改革推進グループリテールサポートチームの永堀太朗係長から「PARTNERS契約を締結していただている書店はMPDのチャージ契約も合わせると7割を超え、また出版社も売上シェアでみると半分ほどになってい る。書店マージンを現在より4%アップさせることが必要であると考えているが、これに向けて今春からマージンの高い商品の取り組みであるHigh- Profit企画を進めている。この半年で427点をリリースし、また書店発の同企画も生まれてきている。店頭では買上客数が減ってきているが、これは不 稼働在庫が4割もあることが一因だと考えられる。在庫の質を高めるために基本在庫の充足率を向上させると共に、ロングセラーMDも充実させていきたい。さらにメディアと連動したコーナー展開や『この一巻がキテる!』『本を買う理由創造プロジェクト』と称した仕掛け販売を行い、買上客数の増加につなげていく」と報告があった。

その後、「CRM戦略」について、CRM事業部CRM企画課の後藤智志係長から「Honya Clubの会員数がこの度、500万人を突破した。加盟書店各位に感謝を申し上げる。売上を向上させていくためには来店人数のアップ、買上率のアップ、来店頻度のアップが必要である。店頭に読者を呼び込み、買いたくなるきっかけ作りを目指して、10月から『ほんらぶプロモーション』をスタートさせた。 Honya Club.com(http://www.honyaclub.com)の特別サイトとして、著名人も参加している『3 SPECIAL BOOKS(http://3specialbooks.com)』を開設して、読者と本との出会いをナビゲートしている。Honya Club.comから店頭への送客を加速させていく」と報告があった。

さらに、安西浩和専務取締役が説明の総括を行い、「この春頃から特に店頭が厳しくなっており、客単価には変化がないが、客数が落ち込んでいる。日販では、書店がより儲けるための枠組みとしてPARTNERS契約やHigh-Profit企画、時限再販などを進めている。またPARTNERS契約を支えるため、新刊申し込みに書店の意思を反映させるアドバンスMDや、発注を日販で代行するリリーフAといったサービスを展開している。これらにはドイツの出版業 界の成功モデルに近付けたいという思いがある。また顧客とのつながりを強め、買上率をアップさせるために、先に説明したような『ほんらぶプロモーション』 や仕掛け販売を行っているが、加えて雑誌の定期購読についても、成功事例であるいまじんに学び、店頭で簡便に促進できるシステム開発を予定している。先般、フューチャーブックフォーラムの報告書が発表されたが、その中でも新たな取引制度の導入、主体的な商品仕入、CRMの強化ということがうたわれてい た。日販の施策はすべてこれに合致するものであり、今後も強力に推進していきたい」という考えを示した。

第一部の最後に行なわれた「BEST PARTNERS アワード発表」では、PARTNERS契約及びCRM戦略で、それぞれ大きな貢献をいただいた書店、出版社に古屋社長から感謝状を贈呈した。各部門における受賞法人は以下の通り。

会場を移して行われた第二部懇親会は柳本重民㈱集英社取締役の乾杯の発声で開会し、「3 SPECIAL BOOKS」のデモンストレーションも行われた。出席者が交流を深める中、平林彰日販代表取締役副社長の中締めにより盛況のうちに閉会した。

今後も日販は書店・出版社との連携をより密にして、出版流通改革を推進していくと共に、書店に読者が集まるような店頭活性化施策を打ち出し、業界の成長を促していく。

「BEST PARTNERS アワード」各部門表彰法人(敬称略)

流通改革推進関係

『改革推進賞』……㈲一進堂・㈲大成商事・㈱平柿文仙堂・㈱講談社
『企画貢献賞』……㈱有隣堂・㈱角川グループパブリッシング

Honya Club関係

『会員売上高部門』(法人部門)……㈱住吉書房
『会員売上高部門』(店舗部門)……啓文社 岡山本店
『会員限定企画部門』……すばる書店 南行徳店・ 住吉書房 武蔵中原店・住吉書房 久里浜店・ 住吉書房 五反野店・住吉書房 駒沢大学駅前店・ 住吉書房 シャポー市川店・住吉書房 シャポー本八幡店・ 住吉書房 新杉田店・住吉書房 新丸子駅前店・ 住吉書房 高津店・住吉書房 登戸店・住吉書房 東戸塚店・ 住吉書房 日吉店・住吉書房 保土ヶ谷店・ 住吉書房 ポポ小岩店・住吉書房 本店・ 積文館書店 前原店・ 高桑書店 中野店・高桑書店 湯沢店・高桑書店 横手店・ 津山ブックセンター 志戸部店・津山ブックセンター 本店・ 津山ブックセンター 真庭店・ 東武ブックス 我孫子店・東武ブックス 久喜東口店・ 東武ブックス ビーンズ西川口店・ 西村書店・ ひらがき エイスクエア店・ ふたば書房 御池ゼスト店・ふたば書房 箕面店・ よむよむ おやまゆうえん店・ リブロ 大泉店・リブロ 吉祥寺店・リブロ 小手指店・ リブロ 新所沢店

■本件に関するお問い合わせ 日本出版販売株式会社 経営戦略室広報課 担当:岩本
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