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第42回神奈川日販会総会を開催

神奈川日販会(会長:松信 裕 有隣堂代表取締役社長)は11月13日、横浜市のヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルで、会員書店はじめ出版社、日販関係者あわせて167名出席のもと、第42回総会を開催した。

冒頭、松信会長が挨拶に立ち、「出版物の販売額は1996年のピーク時と比べると32%も落ち込んでおり、今年も1兆8,000億円割れは必至と言われている。しかし苦境にあるのは出版業界だけではなく、経済全体が極めて厳しい状況である。われわれは工夫をこらし、変化を起こして生き残らなければならない。日販も慣行を変革させる大事業に着手し、PARTNERS契約の締結や利益率の高い商品の供給に取り組んでいる。書店には送られてきた本を売り切る義 務が発生するが、返品率も少しずつ改善されているので、会員の皆さんには前向きに取り組んでいただきたい。先日、シンガポールの学校を見学する機会があったが、タブレット端末を使って授業を行っていた。日本でも相次いで新しい端末が発売されているが、書店はなかなかその流れの中に入っていけない。やはり紙の本をしっかり売っていくことが最も大切である。皆さんの自助努力で慣行、低マージンの打破を目指し、この難局を乗り切っていただきたい」と述べた。

続いて昨年度の活動経過報告・収支決算報告及び今年度の事業計画案・収支予算案などが審議され、いずれも可決・承認された。また一部役員の変更についても、承認された。(役員の変更については下記参照)

その後、来賓を代表して挨拶に立った古屋文明日販代表取締役社長は「日販の中間決算は対前年△1.6%の減収、また経常利益、最終利益とも減益となった。日販のPOSデータでも4月から9月の店頭販売額は対前年△6.0%と大きく落ち込んでいる。分析の結果、客単価は変わっていないが客数が減少していることが分かった。とにかく読者を店頭に呼び込まないと商売にならないということで、来店を促し売上UPを実現する“祭り”に取り組んでいく。チラシ配りやポイントラリー、抽選会の開催などオーソドックスなものではあるが、組織的に展開して店頭を盛り上げていきたい。この他にも、書店が新刊を予約できるアドバンスMDや不稼働在庫の入替、書店マージンが高い商品を供給するHigh- Profit契約など、様々な施策の実行に手を尽くし、会員の皆さんと共に年末の商機に売上をあげていきたい」と述べた。

総会終了後には、日経BP社の品田英雄氏による「世の中のトレンド・出版業界を取り巻く環境」と題した講演会が開催された。

■神奈川日販会 役員変更(敬称略)
<新 任> 理 事       有隣堂        安藤 元雄
      監 事       伊勢原書店      尾谷 憲一
      理事(事務局)   日販 首都圏総括課  栗原 正弘
<退 任> 理 事       有隣堂        中村  豊
      理 事       ブックスサガ     関  昭典
      理事(事務局)   日販 首都圏総括課  小林  豊

■本件に関するお問い合わせ 日本出版販売株式会社 経営戦略室広報課 担当:岩本
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