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第33回栃木日販会総会を開催

栃木日販会(会長:亀田公一 ㈱亀田書店代表取締役社長)は7月5日、日光市の鬼怒川グランドホテル夢の季にて第33回総会を開催し、会員書店はじめ、出版社、日販関係者あわせて37名が出席した。

冒頭、亀田会長が挨拶に立ち、「昨今、社会情勢は大変厳しく、我々書店業界においても売上が毎年減少しており、書店数も減少の一途を辿っているという厳しい状況にあります。そのような中で、本日は新文化通信社の丸島社長にお越し頂いており、出版業界の情報や我々が生き残るヒントを伺えるのではないかと思っております。今後も三者一体となって発展していければと考えております」と述べた。
続いて、昨年度の事業経過報告・会計報告及び今年度の事業計画案・予算案が審議され、いずれも可決・承認された。また、役員改選が行われ、各役員が再選された。

続いて、来賓を代表して挨拶に立った廣谷繁樹 日販常務取締役は「昨年はご当地もかの震災の被災地となり、1日でも早い復旧に向け皆様ご苦労を頂いたと存じます。そのような中、昨年・今年と2年連続で行われた教科書指導要領の改定に対する各種販売勉強会を積極的に行って頂いたとも伺っております」と感謝の意を表し、「先日発表した日販の第64期決算では、単体売上は対前年 ▲2.1%で14期連続の減収、返品率は0.1ポイントの悪化となりました。しかし、契約志向の浸透で効率改善が進み、書籍については2ポイント改善できました。また、販管費削減等の効果で経常利益は前年差プラス3億円となり、減収増益となりました。これらはひとえに 取引先書店様のご理解とご協力の賜物であります。さて、店頭売上の状況ですが、6月期(速報値)は全国POS店動向で雑書合計前年増加率▲4.3%、栃木県では▲5.3%と厳しい状況が続いております。このような中、日販は読者の購買喚起を図るため、『本を買う理由創造プロジェクト』として6月に第1弾『高校野球フェア』を展開しています。皆様には是非拡販をお願いします。日販は、今期より新中期経営計画『Change』をスタートさせ、グループ一丸となって『出版流通の改革』と『新たな需要の創造』に取り組み、業界成長の牽引にチャレンジします。この柱の一つが、委託制度の見直しを更に進め、今後3年間で書籍返品率25%を達成し、生まれたプロフィットを業界三者でシェアして共に利益の最大化を目指すというものです。また、Honya Club加盟店へのCRM戦略の推進も柱の一つであり、売上拡大に繋がる運用モデルの確立を進めて参ります。更には注文送品の更なるスピードアップ、書店様のニーズに応えた個別対応物流を実現し、売上アップ、コストダウンで貢献していきたいと考えております」と述べた。

総会終了後は、「出版業界で生き残るみちはこれだ!」をテーマに、丸島 基和㈱新文化通信社代表取締役社長が記念講演を行った。前半は「コンテンツ産業のなかの出版」と題し、国が中心となって進めてきたコンテンツ産業振興の法律・条例制定等の具体的な動きや歴史が説明された。出版業界においては新古書店やネット書店、レンタルブックなどの新たなビジネスモデルとの共生を図ってきたこと、また、近年の出版業界の流れとして、出版デジタル機構の設立や電子書籍の隆盛についても触れられた。後半は「アクティブな書店事例」と題して、CRMや接客サービス、SNSを活用した販促など、店頭売上創出好事例や効率販売好事例が紹介された。参加書店でも即実行が可能な項目が多く、講演は大変好評であった。

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