第25回静岡日販会総会を開催
静岡日販会(会長:斉藤 行雄 株式会社谷島屋代表取締役社長)は、11月11日、静岡市の静岡グランドホテル中島屋で第25回総会を開催し、会員書店はじめ、出版社、日販関係者あわせて173名が出席した。
冒頭、挨拶に立った斉藤会長は、静岡日販会が今年で25周年を迎えたことについて、関係各位への感謝の意を表した上で「静岡日販会では、25周年を記念した活動の一環として、静岡県内の児童養護施設(12施設)への児童図書の寄贈を行った。10月21日に静岡県庁を訪問し、県の担当者や児童養護施設代表者の同席のもと、図書贈呈式を行った。また、11月1日には児童養護施設静岡ホームにおいて、書店有志による児童図書の読み聞かせ会を開催し、子どもたちに大変喜ばれた。
静岡県は本が売れる地域だと昔から言われてきたが、ここ数年は一世帯当たりの購読費も全国平均を若干下回っている。こうした状況の中で、子どもたちに対して読書推進活動を行っていくことが大事だと考えているため、来期以降もこのような活動を継続していきたい。
さらに、2012年に静岡県の書店有志が起ち上げた静岡書店大賞も、今年で第三回目を迎える。静岡県内の500名の書店員・200名の公立図書館員からお薦めの本を投票いただき、市場に埋もれている良書の掘り起しを行う企画である。第二回の昨年は、受賞作品の受賞後3ヶ月間の売上累計は11,000冊に達した。これは、書店や取次の垣根を越えて、皆で静岡県の読書活動を盛り上げようと努めた結果である。今期は、静岡日販会でも賞をバックアップするために、オリジナル企画として『第三回静岡書店大賞 店頭陳列コンクール』を開催する。
今後も、静岡日販会は静岡県における出版文化の振興および出版物を通した地域文化の向上を目的に、活動を続けていきたい」と述べた。
続いて昨年度の事業報告及び今年度の事業計画案、予算案などが審議され、いずれも可決・承認された。
最後に来賓として挨拶に立った古屋 文明 日販代表取締役会長は「静岡日販会が行った児童養護施設への図書贈呈は、大変すばらしいことだ。日販でも『日販よい本いっぱい文庫』という名称で、毎年12月に全国約300ヶ所の児童福祉施設へ図書を贈呈している。静岡日販会でも、このような活動を来年以降も継続していただきたい。
今年4月の消費税増税の影響を、当初は3ヶ月程度と見ていたが、6月以降も芳しくない状況が続いている。来年のさらなる増税についても大変憂慮しているが、ただ静観しているわけではなく、書店の売上を上げるために様々な施策を行っている。
増税のマイナス影響を分析してみると、客単価は変わらないが、客数が減っていることが要因と考えられる。来店客数を増やすために、日販では『祭』という店頭イベントを通じ、お客様を呼び込む取り組みを全国で行っている。また、客単価と来店頻度の向上を目指した雑誌の定期購読推進の取り組み「Maga-STOCK」や、客注品の送品スピードアップを実現させる「QuickBook」、店頭在庫切れによる売上機会の損失を防ぐ「attaplus!」の導入など、来店したお客様に何らかのアクションをとっていただけるような施策を行っている。さらに、PARTNERS契約やPPI契約などを通じて、書店のマージンを増やしていく。今後も積極的に施策を提案していくので、引き続きご理解・ご協力をお願いしたい」と述べた。
総会に続いては、静岡日販会25周年記念講演として、元サッカー日本代表・現NHKサッカー解説者の福西 崇史氏による「プロの世界を生き抜くために~組織の中で自分を活かす~」と題した講演が行われた。著書『こう観ればサッカーは0-0でも面白い』(PHP新書)にもとづき、自身の経験を踏まえながら、組織の中で自分を活かす方法を紹介された。会員書店だけでなく、講演後の大商談会に参加する出版社担当者も参加し、盛況な講演会となった。なお福西氏は静岡県磐田市のプロサッカーチーム・ジュビロ磐田のOBであるという縁から、大商談会では書店向けにサイン色紙を贈呈していただいた。
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