第23回静岡日販会総会を開催
静岡日販会(会長:斉藤行雄 谷島屋代表取締役社長)は11月14日、静岡市のクーポール会館にて第23回総会を開催し、会員書店はじめ、出版社、業界関係者、日販あわせて172名が出席した。
冒頭、斉藤会長が挨拶に立ち、「県内の経営環境はこのところ急激に悪化しており、特に製造業の業績が芳しくない。これは一時的な問題ではなく10年前から製造業の海外移転が加速して地元経済が細ってきているためで、この不況は長期化するのではと懸念している。われわれ書店も、少子化、ネット書店の台頭、スマートフォンの普及など様々な要因が複合して大変厳しい状況にあるが、改善すべき点が1つでもある限り、業界三者で知恵を出し合って課題解決に挑戦していかなくてはならない。ゆえに、日販会は今後ますます必要になってくると思う。日販も不稼動在庫の見直し、高マージン商品の供給、書籍返品率25%達成への取り組みを宣言した。静岡日販会でもこれに協力していきたい。この後開催される大商談会においても、何を売るか、どうやって売るかを、出版社と書店で膝を 詰めて話し込んでいただきたい。このような場を提供することも日販会の重要な役割だと考える。ぜひ有意義な時間にしていただきたい」と述べた。
続いて、昨年度の事業報告・会計報告及び今年度の事業計画案・予算案が審議され、いずれも可決・承認された。また、役員補選が行われ、野村知充 日販静岡支店営業課長が幹事に就任した。
その後、来賓を代表して挨拶に立った古屋文明 日販代表取締役社長は、「一昨日GDPの数字が発表されたが、足元の景気は大変厳しい状況である。出版業界も含め、消費全般がこの春頃から変調をきたしており、好調だったCVSやファーストフードも既存店が前年を割る状況が続いている。出版業界についても、ずっと右肩下がりが続いてきたが、景気全般の悪化を受けてさらに押し下げられている。データ解析の結果、買上数の減少が顕著であることが分かった。これを受けて日販では、まずお客様に来ていただくことが 重要だと考え、“祭り”で店頭を賑やかにする取り組みを始める。先行書店では効果が出ているので、組織的に取り組みたい。また、アドバンスMDの規模拡大や不稼働在庫の見直しによって店頭の品揃えを強化できるよう提案していきたい。われわれは書籍返品率25%を掲げているが、これは目標ではなく手段である。これを達成することで書店のマージンを30%まで増やしたい。現在PARTNERS契約を締結している書店はMPDのチャージ契約と合わせて全体の7 割、出版社についても5割を超えている。今後拍車をかけて顕著な成果を出せるよう努力する。12月商戦も迫っているので、ぜひ営業担当者と協力して、店頭を盛り上げてほしい」と述べた。
総会終了後行われた合同懇親会では、坂井宏先 株式会社ポプラ社代表取締役社長より出版社代表挨拶をいただき、夏の3大文庫の店頭飾り付けコンクール、同文庫出版社別売上冊数・売上率、「静岡県の書店 員がお薦めするコミックフェア」オリジナルPOPについて、それぞれ表彰を行った。 また、同日行われた大商談会も非常に盛況で、参加者より好評を得た。
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