本と遊ぼうこどもワールド 2013優良児童図書展示会 大阪会場開催
日販は、8月3日(土)から5日(月)まで、大阪市の大阪マーチャンダイズ・マート Bホールにて「本と遊ぼうこどもワールド 2013優良児童図書展示会」を開催した。
同展示会は、1978年以降毎年全国各地で開催しており、大阪会場では4年続いての開催となった。
3日(土)のオープニングセレモニーであいさつに立った安西浩和 日販専務取締役は、「 『本と遊ぼうこどもワールド』も本年で35回目となりました。長く続けることができるのは書店・出版社をはじめご協力いただいた皆様のおかげです。本年は、親子で楽しめるイベントを多数ご用意しています。世の中の景気は少し活気が出てきているようですが、日本はまだまだ大きな課題を抱えているのではないかと思います。結局、国を良くするのも悪くするのも、人の力です。人の力をつけていく色々な方法の一つに、読書があると思っております。泣いたり笑ったり感動したりする、そういった心の振幅を通じて自分を伸ばすことで、人は豊かに成長していきます。読書を通じて日本や海外の文化・歴史を学んでいただければ、資源の乏しい日本として、諸外国を理解しながらお互いに触れ合い、成長していけるのではないでしょうか。未来を切り開く子どもたちがより充実して健全な心を持てるように、われわれもこのような機会を通じて読書の楽しさを訴えていきます。皆様のご協力があるかぎり、今後も継続して開催していきます」と述べた。
続いて、共催の日本児童図書出版協会を代表してあいさつに立った竹下晴信 株式会社評論社代表取締役社長は、開催に際して関係者への謝意を述べ、「日販は戦後間もなくから、学校の先生や書店に向けてブックフェア等を開催していました。しかし、それだけではもったいないとの声があり、街に出てたくさんの読者の方々にこういう機会を広く知っていただき、直に本を手にとって選んでいただこうということになりました。それが35年続いてきました。会場内には普段目にすることのできないような本がたくさん並んでいます。今日は小さなお子様が大勢いらっしゃっていますので、ぜひ自分に合った本、面白い本を一冊でも選んでいただけたらと思います。ほしい本を見つけたら、お母さん、お父さん、おばあさん、おじいさんにおねだりして本を買ってもらってください。読書は人の心を豊かにするばかりでなく、創造力や思考力等、知能を活性化させ、そしてその発達を促します。小さいうちから本の楽しさをぜひ味わっていただき、生涯にわたる読書に繋げてください」と述べた。
続いて、児童福祉施設へ図書の贈呈が行われ、その後、関西日販会代表の長谷川政博 ダイハン書房代表取締役社長、大阪府書店商業組合の面屋龍延理事長、日本児童図書出版協会 ㈱評論社 竹下社長、日販安西専務によるテープカットが行われ、開場となった。
今年は会場のレイアウトを大幅に変更し、会場の中心にシンボルツリーを配置して、明るく居心地の良い雰囲気作りを演出した。ジャンル表示板も一新し、見やすく、探しやすく、そして楽しめる陳列に工夫を凝らした。人気キャラクターの着ぐるみも登場し、親子連れが写真撮影に興じる光景があちらこちらで見られた。読み聞かせ会やお客様参加型の企画も大好評で、入場者数は3日間で4,092名と、昨年を500名以上上回り、非常に賑わった。 展示では大阪の郷土絵本や大阪会場オリジナル企画の「本の帯創作コンクール」コーナーなどが注目を集めた。 その他のイベントは以下の通り。
8月3日(土)
深谷圭助先生による「親子いっしょに辞書引き学習を体験しよう」(「辞書を読む」プロジェクト 特別協力 出版文化産業振興財団)の50組100 名限定の講演会を開催。開場と同時に整理券を取りに来る参加希望者も多かった。深谷先生の講演内容に引き込まれて、会場後方には立ち見の方も多く、辞書引きへの関心の高さが伺われた。
8月4日(日)
「人形劇のねこじゃらし」の皆さんが人形劇を披露。子どもたちも一緒に参加し、和やかで楽しめる内容で会場内は熱気に溢れた。 サンキュータツオ先生による「サンキュータツオ氏 辞書を読むトークショー “ひいて、たして、かけて、わる“」(「辞書を読む」プロジェクト 特別協力 出版文化産業振興財団)講演会を開催。テレビ等でお馴染みの軽妙なトークと辞書の博識ぶりに、会場からは爆笑と感嘆する声が響き渡った。サイン会も盛況であった。
8月5日(月)
「ぷくぷく文庫」の皆さんによる読み聞かせ会を実施。2回の予定であったが、大好評につき急遽3回目を追加した。子どもたちは皆、熱心に聞き入っていた。
そのほか、会期中には、これまでも人気の高かった絵本館「いいからエコバッグ」づくりの実演を行った。また、お絵描きコーナー(写し絵)もいつも満席状態で、非常に人気が高かった。来場者からは、「楽しかった、面白かった」「良い内容の展示会であった」など、次回の開催を望む声が多数寄せられた。