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日販「PARTNERSカンファレンス2013」を開催

日本出版販売株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:平林彰、略称:日販)は、10月28日、ヒルトン東京(東京都新宿区)にて、「PARTNERSカンファレンス2013」を開催し、書店・出版社・日販関係者合わせて274名が出席した。

会の冒頭、平林社長が挨拶に立ち、「日販が進める出版流通改革においては、効率販売と需要創出という2つの目的がある。効率販売に関しては、書店様の努力で返品減少、業界コストの低減が図られ、profitが創出されて、業界三者に還元されている。一方、需要創出に関しては、優先販売、仕上がりの保証などにより書店様の売る力のアップを目指している。PARTNERS契約の概念を支えているのが、求められる商品を、求められる時に、求められる場所へ供給するというSCMの考え方である。本日は、出版流通改革の進捗、モデル店の先行事例、雑誌の取り組みについて説明をするので、傾聴いただきたい」と述べた。

続いて「出版流通改革 共に進めたいこと」と題して、安西浩和専務取締役から「書店の意思を仕入に反映していくために、アドバンスMD(新刊の事前受注)の銘柄拡大、未刊情報の取得率アップを実現した。また契約出版社の本を爆発的に売るために、人気作家の作品をまるごと売り伸ばすキャンペーンを展開したり、支社長ハイプロフィット銘柄(書店向けのインセンティブ付き銘柄)の取り組みを開始している。支社長ハイプロフィット銘柄はすでに第4弾まで進めているが、大きな成果が出ている。また既刊の中からハイプロフィット商品を発掘し、仕掛け販売をするモデルにも取り組んでいる。これにおいては、隠れた傑作が飛躍的な復活を果たすことができた。PARTNERS契約出版社のおよそ半分において、売上が向上し、かつ返品率も減少するという成果が出てきている。また書店においても、インセンティブ率が大きく改善されたところが出てきている」と報告があった。

その後、「モデル店で取り組んでいること」について、マーケティング本部流通改革推進グループの萬羽励一部長より「22店のモデル店の目指すゴールは、売上前年比100%以上、書籍返品率25%、書籍マージン改善率+4%ということである。この実現に向けて、モデル店では日販が提供するフルメニューを導入していただいているが、さらに特別に①アドバンスMDの範囲拡大、②リリーフA(日販による発注代行)の利益基準の稼働、③売れる×儲かる品揃えへの転換、④ハイプロフィット銘柄の集中販売、ということを行っている。アドバンスMDの範囲拡大に関しては、新刊のおよそ5割を申し込むことになり、売上・返品とも非取り組み店と比較すると好実績となっている。リリーフAに関しては、利益が出る順にハイプロフィット・契約出版社銘柄を自動補充したところ、契約出版社の在庫率が上がり、利益率も向上した。品揃えの転換に関しては、利益を出しているジャンルを見える化したカテゴリースコアを作成、また契約出版社商品の補充促進、ハイプロ専用スリップなどを展開している。ハイプロフィット銘柄の集中販売に関しては、書店オリジナル、支社長ハイプロ、支店長レコメンド等に取り組んでいる。これらのメニューに取り組んでいただいている結果、売上前年比100%以上、書籍返品率25%以下、マージン率改善といった実績があがっている書店が出てきている」と報告があった。

さらに「雑誌取り組み状況」について、雑誌部定期誌課網屋彰朗係長より「ムック・コミックについては、店頭欠品解消による売上機会損失を改善するために、書店の追加補充への満数回答を目指していく。さらに売り伸ばすための販売手法として“この少女マンガがくる!”やコミック全巻セット、PB商品といった取り組みを提案してきた。一方、定期誌については、来店するきっかけづくりと定期購読獲得に向けて、“To Me キャンペーン”や“Happy Summer Sale”を展開して、好実績となった。また定期購読管理システムの“Maga-STOCK”は50店舗に導入していただいている。さらに“100%超 PROJECT”と称して、売場の課題解決と商品支援を連動させた取り組みを300店で行っている」と報告があった。

第一部の最後に行われた「BEST PARTNERSアワード発表及び表彰」では、返品改善やHigh-Profit企画の取り組み等に大きな貢献をいただいた書店、出版社に平林社長から感謝状を贈呈した。各部門における受賞法人は以下の通り。

会場を移して行われた第二部懇親会は、竹内和芳 株式会社祥伝社代表取締役社長の乾杯の発声で開会した。出席者が交流を深める中、安西浩和専務取締役の中締めにより盛況のうちに閉会した。

今後も日販は書店・出版社との連携をより密にして、出版流通改革を推進し、業界三者が共に繁栄する体制づくりを目指していく。

「BEST PARTNERSアワード」各部門表彰法人(敬称略)

≪書店の部≫
『返品率改善賞』……㈲一進堂・㈲くさの書店
『企画販売賞 PPI部門』 ……㈱紀伊國屋書店
『企画販売賞 High-Profit企画部門』……㈱有隣堂
『マージン改善賞 書籍High-Profit企画部門』……㈱高桑書店
『マージン改善賞 PPI・High-Profit企画総合部門』……㈱平柿文仙堂

≪出版社の部≫
『High-Profit企画 参加書店大賞 雑誌部門』……㈱小学館
『High-Profit企画 参加書店大賞 書籍部門』……SBクリエイティブ㈱
『High-Profit企画 最多販売賞』 ……㈱ダイヤモンド社
『High-Profit企画 既刊発掘賞』……㈱祥伝社
以   上

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日本出版販売株式会社 経営戦略室広報課 担当:岩本
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