日販 2014年度入社式を開催
日本出版販売株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:平林 彰、略称:日販)は、4月1日、本社5階会議室で2014年度入社式を開催した。
日販役員が出席し、今年度の48名の新入社員にエールを送った。式典は平林社長のあいさつ、新入社員の答辞に続いて、社歌を斉唱して締めくくられた。平林社長のあいさつは以下の通り。
【要旨】
入社おめでとうございます。日販は1949年9月10日に創立され、今年65周年を迎えます。
日販は、本業として雑誌、書籍の流通販売を担っています。1日の流通量は約600万冊にのぼります。この膨大な量の出版物を、毎日、北は北海道から南は沖縄県まで、全国約4万店の取引先へ発売日に遅れることなく送り届けています。出版業界のインフラとして、社会に必要不可欠な役割を果たしています。日販は、働くことに誇りの持てる会社であると考えています。本を送り届けるという我々の仕事は、出版文化を支えています。出版物以外の事業も、消費者が新しい文化に出会う機会を創っています。皆さんが家族や友人に自信を持って話すことのできる、誇りの持てる仕事だと思います。
また、日販は65年の歴史がありますが、若く活力がある会社だと思っています。この活力は、「風通しがよい」「議論する文化がある」「若手社員が伸び伸びと自分の力を発揮できる」といった社風から生まれてくるものです。
さて、足元の出版市場を見てみると、2013年は久しぶりに文芸書のヒット作品が多く誕生しました。しかし、出版物の売上全体を見ると、2013年は1兆6,823億円となっています。これは、1996年のピーク時に比べると約60%の水準にあたり、長いマイナス成長が続いています。
こういった状況下であっても業界三者が収益を上げていくために、我々は、まだやるべきことがあり、出版流通の改革に乗り出しました。出版物の流通には委託販売制度があります。この仕組みが日本の出版文化の普及発展に貢献してきたことは事実ですが、一方で、膨大な返品を発生させる要因にもなっています。日販は、委託一辺倒の仕組みから脱却を図り、買切志向を強めていく方向に舵をきり、「出版流通改革」を推し進めていきます。
「出版流通改革」をはじめ、新しいことを推し進めていくためには、若手社員のアイディアや情熱が欠かせないと思っています。皆さんもまず、しっかりと学び、自分の意見を述べ、積極的に挑戦してください。一日でも早く、日販の将来を担う一員となってほしいと思います。