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日販 2012年度入社式を開催

日販は4月2日、本社5階会議室で2012年度入社式を開催した。日販役員が出席し今年度の新入社員にエールを送った。式典は古屋文明日販社長の挨拶、新入社員の答辞に続いて、社歌を斉唱して締めくくられた。
古屋社長のあいさつは以下の通り。

【古屋社長あいさつ(要旨)】
入社おめでとうございます。日販は1949年9月10日、その第一歩を踏み出しました。今年の9月で創立63周年を迎えます。
出版物の売上は1996年をピークに、マイナス成長が続いています。特に昨年の雑誌の販売金額は過去最大の落ち幅である△6.6%を記録してしまいました。雑誌は、従来より出版社様、書店様、取次の経営を支えており、その売上が非常に厳しい状況になっているということは、業界三者の経営基盤を揺るがしかねない問題です。
この状況を受けて、今後は書籍で経営が成り立つ体制を確立させていかなければなりません。それには、現在の出版業界の商慣習を改める必要があります。
日販は委託一辺倒の仕組みから脱却を図り、買切志向を基盤とした流通の仕組みを推し進めて、向こう3年の間に書籍の返品率を25%にまで削減します。そして、そこから生まれてくるプロフィットを業界三者で分け合うことを目指しています。
さらに計画販売や時限再販など、買切志向の商品の割合を全体の3割程度にまで引き上げて、書店様の利益率向上を実現させていきたいと考えています。
またCRMの推進ということで、ポイントカードシステム「Honya Club」を導入して、読者の特性を把握し、それに応じたサービスや売場展開を行って、書店様のファン作りを進めています。
これに加えて、昨年の夏には書籍通販サイト「Honya Club.com」を開設しました。これらの仕組みで蓄積した読者の購買情報を書店様の売場作りや商品企画に活用していくことを目指しています。
昨今は電子書籍の話題が連日マスコミで報道されており、日販でも絵本アプリを発売するなど、電子書籍に対する取り組みを進めています。しかし、紙の本の流通改革の方が、よほど喫緊の課題であり、それに向けてわれわれは挑戦を続けていかなければなりません。
日販の企業風土の特徴として「風通しがよく若手社員が伸び伸びと自分の力を発揮できる」「議論する文化がある」ということがあります。その中で、しっかりと時代の変化をとらえ、自分の意見を述べ、自らが出版業界を変革してみせるという大きな意気込みを持って、仕事に臨んでほしいと思います。

今年度の新卒新入社員は、44人。

■本件に関するお問い合わせ
日本出版販売株式会社 経営戦略室広報課 担当:岩本、浅野
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