日販 創立64周年記念式典を開催
日本出版販売株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:平林 彰、略称:日販)は、9月10日、日販本社5階会議室で、創立64周年記念式典を行った。平林社長のあいさつ(要旨)は下記の通り。なお社長賞(2件)、業務革新賞(1件)、利益拡大賞(1件)、社会貢献賞(2件)の表彰を行った。
社長あいさつ要旨
日販は創業当時、非常に厳しい環境にあり、長引く不況も相まって様々な苦難に直面しましたが、多彩な販売促進策を打ち出し、「企画の日販」と呼ばれてきました。その後もたゆまぬ努力を続け、第49期決算において売上高No.1を実現することができました。
われわれがNo.1になり、No.1であり続けることができているのには2つの理由があります。1つは、日販人のDNAとして受け継がれてきた「チャレンジ精神」、そしてもう1つは、取引先の成長が日販の発展に繋がるという「顧客志向」です。
長年、不利な状況の中、新しいことへ積極的に挑戦してきました。これがまさに「企画の日販」と呼ばれた所以です。変革・改善の積み重ねが、評価を得ました。
また「読者に応える流通革新」に向けて、物流面では大型物流拠点を次々と構築し、最新鋭のFA設備を導入しました。同時に、送品・返品、在庫の単品データ管理を実現しています。
情報システム面では、オンラインでの受発注システムの構築と合わせて、POSレジやNOCSの導入を進めたことで、業界三者間のデータ連携を実現しました。
こうしたインフラをベースに、www.projectが発足し、SCMの概念を成立させました。返品率を下げ、書店マージンを30%にしようという出版流通改革は、「チャレンジ精神」と「顧客志向」から生まれています。
われわれがこれからもリーディングカンパニーであり続けるためには、激しく変化する時代・環境に適合し、従来以上の価値を提供し続けなければなりません。
インターネットの普及により、消費者の利便性は劇的に高まり、求めるサービスレベルも高まっています。きれいな商品でなければならないというのはもちろん、スピードや商品のお届け先、梱包荷姿の指定など、これまでとは違うサービスが求められるようになりました。
これを受け、汚破損対策やHonya Club.comの個別梱包送品による品質の向上、スーパーQuickBookによる着荷確約・スピードアップを実現しています。
またPARTNERS契約及びチャージ契約、アドバンスMD、サポートC、リリーフA、買上客数の増加、不稼働在庫入替など、次々と書店を支援する施策を打ち出しています。マーケットが厳しさを増す状況だからこそ、われわれは知恵を絞り、書店への支援を拡大する必要があります。
さらに日販は、積極的にグループ経営を進めてきました。グループ各社は、それぞれの事業領域で独自性を発揮し、存在感を見せてくれています。それぞれの会社がその領域において独自性を磨き、しっかりと「強み」を発揮することが大切です。
今年度は中期経営計画「Change」の2年目にあたります。「流通改革」の目標達成にはゴール・ビジョンを明確にし、諦めずに挑戦することが必要です。変革を実現するための強い意思を持って、一緒にチャレンジしていきましょう。