新年仕事始め 年頭あいさつ
日本出版販売株式会社(代表取締役社長:平林 彰、本社:東京都千代田区、以下日販)では、新年仕事始めにあたり、平林社長より以下の通り年頭あいさつがありました。
平林社長あいさつ(要旨)
昨年を振り返ってみますと、富士山の世界文化遺産認定、2020年オリンピックの東京開催決定、和食の無形文化遺産認定など、明るいニュースに沸きました。 また、アベノミクスでは景気復調を後押しする施策が立て続けに打たれてきており、2014年度は景気回復の期待が持てそうです。
翻って出版業界をみると、厳しい状況が続いています。日販の既存店POS実績では、対前年でマイナス基調が続いており、特に定期誌のダウントレンドは歯止めがかかりません。しかし、我々の施策が店頭の活性化に繋がると信じ、一層、工夫して取り組んでいかなければなりません。
本年は、中期経営計画「Change」の最終年度を迎える年となります。各部門、それぞれの計画をやり切り、何としても成果を上げる年としましょう。 さて、新年の仕事始めを機会に、“商売人としての在り方”について考えてみたいと思います。 お客様に評価され、永く事業を継続している企業は、商売人として何が大切なのかを知り、それを実践しています。 江戸時代に「石門心学」を説き、「都鄙問答」などで商人の道徳について著した、石田梅岩は、商売にあたっての心得について説いています。 意訳すると、「優れた商品を提供し、お客様へのサービスも行き届き、値段でも満足していただけるように、合理化と節約に徹した結果、お客様が本来は惜しむべきお金を喜んでお支払いいただき、お客様の心も満足される。そのとき、購入した側も、売った側も、心が通じ合う。ここでお互いに心の安らぎが生まれる。これが商売というものである。」 この言葉は、商売の在り方の本質を表しているのではないでしょうか。企業の営利活動を否定するのではなく、本当の商売人は、自分だけでなく、相手にも利益を生み出す。その商売の在り方が、結果として、永きに渡る事業の継続に繋がり、社会への貢献に繋がるということだろうと思います。 日本では、江戸時代から商売人としてどうあるべきかを意識し、学んできた歴史があるのです。現代においては、CSRやコンプライアンスといった言葉が盛んに叫ばれ、企業の責任を求める声は日に日に高まっています。 日販においても、取引先に対して真摯に向き合い、商売における説明責任を果たし、合意の上で契約を結ぶというようなことを、きちんとやらねばなりません。 これはそもそも、商売人としての心得を持ち、その心得に従って行動することの一つに他なりません。ぜひ商売人としての誇りを持って、仕事に邁進していきましょう。