「日販オートマチックセール実用書ブックフェスタ2014」を開催
日販は「日販オートマチックセール実用書ブックフェスタ2014」を3月6~7日、神奈川県足柄下郡箱根町の湯本富士屋ホテルで開催し、書店、協賛出版社、日販関係者など、あわせて154名が参加した。
オートマチックセールは昨年から、従来のセット送品に代えて「シーズン・ブック・チョイス」と称して、出版社が提案したタイムリーな銘柄について、書店が注文を行うという方式に変更している。昨年度の「シーズン・ブック・チョイス」は151店が参加し、受注金額は221百万円に上った。前年度のセット送品による販売と比べると、16%の伸びを示しており、一定の成果を上げている。 合わせて、従来の記念研修会についても昨年より形を変え、出版社ごとの展示スペースを設け、2日間にわたって書店と十分にコミュニケーションをとりながら、商談ができる場としている。 さらに今回は協賛出版社25社が最も勧める「いちおしの本」に対して、参加書店が投票して決める「日販実用書ブックフェスタ大賞」も実施した。投票の結果、「日販実用書ブックフェスタ大賞」に選ばれた下記の3銘柄ついては、4月から拡販に取り組む。
懇親会において、参加書店を代表して挨拶に立った高井昌史 ㈱紀伊國屋書店代表取締役社長は「48回目を迎えたこの会であるが、長期間にわたって開催してもらっている出版社、日販に感謝している。期待に応えるべく、書店も頑張って売っていかなければならない。日販は書店店頭を元気にする施策をいろいろ打ち出してくれているが、このブックフェスタもその一環である。またPARTNERS契約も進めてくれているが、今こそ出版社・取次・書店が一体となってWIN-WIN-WINの関係を構築しなければならない。4月から消費税が改定されるが、この逆風を何とか乗り超えていきたい」と述べた。 続いて協賛出版社を代表して、池田豊 ㈱池田書店代表取締役社長が「昭和39年に0系車両の新幹線が開通したが、その年にオートマチックセールはスタートした。そのコンセプトは季節に見合った実用書の送品により、書店店頭を活性化することであった。その後、新幹線の車両は進化を続け、E6系が走った昨年、シーズン・ブック・チョイスという大きな変化があった。さらに来年、E7系が走るが、この会でも今回新たに『ブックフェスタ大賞』というイベントを行った。これからもオートマチックセールは進化していくと思われる。店頭活性化に向けて、ご協力いただきたい」と挨拶して乾杯の音頭を取り、歓談に入った。 懇親会の最後には、平林彰 日販代表取締役社長が「実用書は文庫に次いで2番目の売上シェアを占める。このジャンルを売り伸ばさずに、店頭の活性化はあり得ない。確かに似通った企画のものも多いが、これは逆に強味でもある。読者は店頭でいろいろな銘柄を手に取って、見比べて選ぶことができる。従って、似通った企画の商品でも、いかに個性を出し、店頭でアピールできるかが大切である。日販でも店頭に拘った施策を打ち出していくので、ご理解・ご協力をお願いしたい」と述べ、会を締めくくった。
≪日販実用書ブックフェスタ大賞≫ 受賞銘柄
〇『1日1回でお腹が凹む!完全腹筋メソッド』(池田書店)
〇『インコ語レッスン帖』(大泉書店)
〇『世界の絶景・秘境100』(成美堂出版)