NIPPAN 日本出版株式会社

マーケティング本部 仕入部定期誌課第一係 係長
網屋彰朗 2004年入社

※部署・職階は取材当時
網屋彰朗

アンテナを張り巡らせ、市場を見極める

10年以上、コミックスや雑誌の仕入を担当してきました。仕入部のオフィスには、銀行のカウンターのようにいくつも窓口が並んでいます。平日の9:30~16:00は、その窓口に出版社の方がやってきて、週刊誌、月刊誌、コミック、文庫、一般書などそれぞれのジャンルの仕入担当者とともに、日販で取り扱う部数を相談します。雑誌は特集や表紙などの内容を元に、書籍は現物を見ながら商談するケースが多いです。PCで日販の持つこれまでの販売動向データを確認しながら、著者やレーベルの実績を参考に話をします。

網屋彰朗

取り扱い部数を決定する時間は、1点あたり5分くらいですが、大きくヒットしそうな銘柄は1~2時間かけることや、上司の決裁を仰ぐために保留することもあります。単に扱う量を決めるのではなく、配本(実際に商品を振り分ける)先の書店の売り場規模なども考え、売れ行き予測に見合った適正な数を決定できるよう、日販のフロントとして、頭をフル回転させながら交渉しています。

網屋彰朗

初めてコミックスの窓口に座った25歳の時には、人生の大先輩である取引先の方に叱られて怖かったこともありました。売れないと判断したものがすごく売れて、責任を痛感したこともあります。各担当者は、自分の専門分野についてのニュースをはじめとするさまざまな情報を集め、正しい判断をしようとアンテナを張り巡らし勉強しています。

現状を打破するために、自ら仕掛けていってほしい

仕入は待っているだけでなく、日販が所有するデータを元にこちらから企画・提案を考えることも必要です。近年、雑誌の売上は厳しいため、出版社・日販・書店共同で、読者が買いたくなるフェアなどを仕掛けることもあります。2011年には、男性ファッション誌を意外と女性が買っているというデータを見つけ、『男性誌を女性に買いやすくすれば、もっと売れるのでは?』と考え、フェアを仕掛けました。女性向けと男性向け両方のファッション誌を持つ出版社と相談し、両誌を買ったらプレゼントに応募できる形にし、書店には女性誌コーナーにその男性誌を置いてもらいました。結果、売上は伸び、翌年には同じ企画を数十社規模で拡大しました。

こうした成功体験を持てるということは重要だと思います。ここ数年雑誌の売り上げは右肩下がりで、若い仕入担当者はそのことに慣れてきてしまっています。しかし、市況に抗う策を考え、思い切ってチャレンジして成功体験を手に入れれば、今後の仕事への意欲や姿勢も変わってきます。自分自身が先輩たちにしてもらったように、後輩たちのそうした挑戦をどんどん応援していきたいと考えています。

学生の皆さんへのメッセージ

網屋彰朗

焦らず、短期・中期・長期的な目標を持ち続けることが重要です。その場しのぎの仕事をするような下手な慣れ方をせずに、仕事に問題意識を持ち続け、おかしいと思えることを発見できるのも大切です。出版業界は非常に厳しい市場環境ですが、だからこそできることがまだあるはずだし、変わるべきタイミングなのだと思います。一緒に、考え・動き・変えていきましょう!

社歴 ※部署名は当時

2004年 入社
雑誌部コミック課で配本を担当。
翌年から仕入窓口で交渉にも取り組んだ。

2007年 雑誌部月刊誌課(2012年、同部定期誌課へ再編)
月刊誌の仕入業務に加え、販売促進のフェア企画などを提案。

2013年 同部署で係長昇進(2015年、仕入部定期誌課へ再編)
プレーヤーとしてだけでなく、部下のマネジメントに勤しむ日々。